2014年8月2日土曜日

立山に咲く外来植物

今日の室堂は晴れのち雨。
梅雨があけて天気の良い日が続いていたのですが・・・
高山植物にとっては恵の雨、夕方には天気が崩れ美女平では雷がなっていました。



『室堂平の高山植物と外来植物』 


室堂平周辺には本来、咲くはずのない植物が在来種と肩を並べ咲いています。
この植物が100年200年・・・と根づくとこの花達はきっと外来植物とは言われないでしょう。
その生態系の変化を急速に起こしているのも私達なのです。

外来種とは?

①国外原産の植物で、近年日本国内に生育するようになった種類。(いわゆる帰化植物)
②人里の植物で、突如として立山の高山帯に生育するようになった種類(国内外来)
③高山帯に本来生育する種類であるが明らかに他の地域から持ち込まれた種類(国内外来)
 (見た目は立山在来の種と同じだが遺伝的な汚染となる)


なぜ外来種を防ぐ必要があるのか?

・在来種の生育立地を奪取し在来種の消滅の原因となる。
・在来種との雑種を形成し遺伝子汚染。(一部の在来種の存続に危機が・・・)


外来種を防ぐ為に、立山黒部アルペンルートでは桂台料金所でタイヤの洗浄や各ターミナル出入り口に靴泥マットの設置をおこなっています。
進入した外来種は外来種除去活動によって取り除かれています。


立山自然保護センターの3階にあるマットの砂を三年間採取し、発芽させると・・・?


まさかの三年続けてトマトが発芽!!!!
そして、三年すべて違う品種!!!!!
みなさん?トマト踏んづけていませんか?笑

その他にも、イチジク、イチゴ、ブドウ・・・
あれ??お弁当のデザート!?
種もゴミも一緒に持ち帰ってくださいね~!

知らず知らずのうちに、靴裏の土と一緒に運んできているのです。
外来種を持ち込まないように山に入る際は必ず靴底の土を洗い流してから入山しましょう!


講演会の後は、実際にどのくらい外来種が入って来ているのかを見に行きました。

室堂平出入り口の“玉殿の湧水”近くには外来種がもともとあったかのように育っています。
人の行き来が多い場所には沢山の外来植物が存在します!
〝運んで〟きたのが人だとわかる場所です。

ここに元々あったように見える草。
【スズメノカタビラ】これも国内外来種です。
室堂ターミナル周辺には沢山確認されています。

たんぽぽ、これも外来種。【セイヨウタンポポ】
もちろんミヤマタンポポという在来種もあります。
花の裏側の額がめくれてないのがミヤマタンポポ☆

【スギナ】
除草剤でもなかなか枯れない雑草。
地下1m下まで根をはるそうで・・・
外来種除去隊と長い戦いになりそうです。


外来種は可愛そうですが除去します。
これも立山の生態系を守る為・・・
この地道な作業で外来種は近年少なくなっています!
このようにして立山の自然が守られています。


【クルマユリ】
【ミヤマリンドウ】
【ダイモンジソウ】


雪も溶け、梅雨も明け室堂平には高山植物が開花してきています。外来種も含め(笑)

ミヤマクワガタ・アカバナ・キジムシロ・シナノキンバイ・シロウマチドリ
・ヨツバシオガマ・ゴゼンタチバナ・マイズルソウ・ツマトリソウ・
ミヤマキンポウゲ・ハクサンイチゲ・ミヤマリンドウ・タテヤマリンドウ など
見頃の高山植物も多くなっていますよ~♪

この可愛く可憐な花や樹木を守る為日々外来種除去隊が活躍しています^^

【足洗場】

室堂ターミナル出て、階段下に足洗い場があります。
散策、登山に行かれる際には必ず靴の裏を洗浄してからの出発でお願いします。
一人ひとりの行動が立山から外来種を減らすことになると思います。
立山の大自然を次の世代に残せるようご協力お願いします☆ミ

本日の講師: 富山県中央植物園 山下寿之先生



saka★megu


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